皆さんは普段の歯磨きをするときに歯ブラシと一緒に歯間ブラシやデンタルフロスを使いますか?
デンタルフロスや歯間ブラシは、歯ブラシでは取り除くことのできない歯の隙間などの細かい部分の汚れを落とすことができる歯間ケアアイテムです。
以前にデンタルフロスと歯間ブラシって本当に必要なの?でもご紹介していますが、今回は、正しい使い方についてのお話をします。
目次
どうして歯間ケアが必要なの?
歯ブラシだけでは、歯と歯の間に毛先が届かず十分に磨けないことで、食べかすや歯垢(プラーク)が残ってしまうことがあります。歯垢は単なる食べカスではなく、細菌の塊。そのまま放って置くと虫歯、歯周病の原因になります。歯周病が進行すると、歯が抜けるだけでなく、全身疾患に繋がることもあります。自分にあった歯間清掃具を使えば、 虫歯や歯周病、口臭の原因となる 歯と歯のあいだの「歯垢」を、なんと約9割も取り除くことができます。使用する順番は、歯間ブラシやデンタルフロスを先にしてから歯ブラシをする方が歯垢を効果的に除去できるといわれています。
歯間の隙間の広さで使い分けよう
健康な歯茎の方は、歯の隙間が狭いので歯間ブラシを無理に通してしまうと歯茎が傷ついてしまうので基本的にはフロスを使用しましょう。歯周病などで歯茎が下がってしまっている方は歯と歯の間に隙間ができてしまっています。隙間が大きいとフロスでは、汚れがとりにくいので歯間ブラシを使用しましょう。
ここからは、デンタルフロスと歯間ブラシに分けて種類と使用方法についてご紹介します。
デンタルフロス
大きく分けて、持ち手(ホルダー)
持ち手(ホルダー)タイプ
「ホルダータイプ」はホルダーにフロスが取り付けてあり、手間がかからずにすぐ使えるので、デンタルフロスを初めて使う方におすすめです。ホルダータイプには、前歯に使いやすい「F字型」と、挿入しにくい奥歯に使いやすい「Y字型」があります。
【使用方法】
①前後に動かしながら、ゆっくりと歯と歯の間に挿入します。
②歯ぐきに少し触れるまで挿入したら、
③歯間から抜き出すときも、
※デンタルフロスを取り出し、次の歯と歯の間を掃除する前には、「その都度」ついた汚れを洗い流すか、ふき取りましょう。
指巻きタイプ(ロールタイプ)
「ロールタイプのデンタルフロス」は、くるくる巻かれたフロスを引き出し、必要な分を切って使います。初めは少し扱いにくいのですが、慣れてしまえば簡単です。ロールタイプは清掃している歯の面の感覚が直接指に伝わるので、操作性も良く、しかも経済的です。
【使用方法】
①1回で使用分の長さ(約40cm)をケースから取り出して切る。
②左右の中指に2〜3回巻きつけ、指と指の間を1~2cmの長さにします。
③歯と歯の間にデンタルフロスを当て、横に動かしながら、ゆっくり歯と歯の間に入れます。鏡を見て場所を確認しながら使用しましょう。
④歯の根元まで入ったら、歯に巻きつけるようにして、上下に動かし歯垢を落とします。隣り合った歯の両方の面を清掃します。歯間から抜き出すときも、ゆっくりと前後に動かしながら抜いてください。
※デンタルフロスを取り出し、別の歯と歯の間を掃除する時は、デンタルフロスを新しい部分にずらして使いましょう。
歯間ブラシ
歯間ブラシの種類
前歯に使いやすいストレートタイプ(I字型)と、
自分に合ったサイズを選びましょう
歯間の広さに合ったサイズを選びましょう。
無理なく挿入できて、密着感を感じられるサイズが目安です。
【使用方法】
①歯間の広い三角スポットに、
②歯間に沿わせて、前後に4〜5回動かします。
③向きを変えながら隣り合った歯それぞれにブラシを密着させて、
※歯間ブラシを取り出し、次の歯と歯の間を掃除する前には、「その都度」ついた汚れを洗い流すか、ふき取りましょう。
まとめ
歯ブラシとデンタルフロスや歯間ブラシを併用することで歯垢の除去率もグンとUPします。自分に合った歯間清掃具を使い、
デンタルフロスも歯間ブラシも、歯ブラシと同様に自分に合ったものを使うことが大切です。特に歯間ブラシは色々なサイズがあり、ご自分の歯の隙間に合ったサイズを選ぶ必要があります。初めてフロスや歯間ブラシを使われる際はサイズ選びなどもお気軽にご相談ください。
記事監修 Dr.堀内 啓史
堀内歯科医院
院長 堀内 啓史