ホワイトニングは歯科医院とサロンで違いはある?

    歯の黄ばみや黒ずみが気になってホワイトニングしたいと思った時、どこでするべきか迷ったことはありませんか?

    ホワイトニングには大きく分けて、お口の専門である「歯科医院」で行う場合と美容の専門であるエステサロンやホワイトニングサロンなどの「サロン」で行う場合があります。これらには一体どのような違いがあるのでしょうか?

    まず本題に入る前に、ホワイトニングについて少しお話しします。

    ホワイトニングとは?

    ホワイトニングとは、薬剤により歯を白くするための施術のことを言います。歯は年を重ねるごとに、飲み物や食べ物による着色汚れなどの影響を受け、変色していってしまいます。歯本来の白さを失い、黄色く変色したり、黒ずんだりしてしまいます。ホワイトニングは特殊な薬剤を使用し、歯の中にある色素を分解し、歯の白さを取り戻す施術になります。この時に使用できる薬剤の違いが、歯科医院とホワイトニングサロンでのホワイトニングの大きな違いになります。

    ホワイトニングの効果が出るのは「天然歯」

    ホワイトニングの対象となるのは「天然歯」のみです。ホワイトニングをしたいという時に歯のつめ物や被せ物の種類の一つであるレジン(プラスチック)の黄ばみが気になるという方もいます。レジン(プラスチック)は着色や変色が起こりやすいものなので、経年的な黄ばみは避けられませんが、残念ながらホワイトニングの効果はありません。セラミックを含めた人工歯も同様です。

    お口の中に異常がある場合は治療を先に行う

    虫歯や歯周病、知覚過敏など歯や歯ぐきに異常が認められる場合は、すぐにホワイトニングできないことが多いです。そういった口腔疾患があると、ホワイトニングに用いる薬剤によって何らかのトラブルが生じる可能性があります。また、歯の表面に亀裂や破損がある場合も、ホワイトニングできない可能性がありますのでお口の状態で気になる部分のある方は、歯科医院で一度診てもらうことをオススメします。

    歯科医院でのホワイトニング

    では、ここから本題である「歯科医院」と「サロン」でのホワイトニングの特徴と違いについてお話しをします。

    市販の歯磨き粉などで効果がなかった方も、歯科医院でのホワイトニングは確実な効果が得られる可能性が高いです。歯科医師や歯科衛生士が立ち会うので、歯を白くするだけでなく虫歯や歯周病なども管理してもらえたり、専門的なケア・アドバイスを受けられるのもメリットです。歯科医院でのホワイトニングは歯科医院で施術を受ける「オフィスホワイトニング」とご自宅で行う「ホームホワイトニンング」の2つがあります。

    オフィスホワイトニング

    「オフィスホワイトニング」とは歯科医院で歯科医師や歯科衛生士の手で施術を行うホワイトニングです。オフィスホワイトニングでは、過酸化水素(資格保持者しか扱えない成分)が含まれる薬剤を使い、歯の表面だけでなく内部を漂白することにより「歯の本来の色以上の白さ」を目指します。その日のうちに白さを実感できるため、スピーディーに歯を白くしたい方やご自分で行うのは不安や面倒な方にオススメです。

    【特徴】

    • 白さを実感でき、見た目が分かりやすい
    • 短期間で白くすることができる
    • 自分で行う必要がなくプロに任せられる
    • ホームホワイトニングやセルフホワイトニングと比べ費用が割高
    • 虫歯、歯周病、知覚過敏が酷い方はすぐに治療できない場合がある

    ホームホワイトニング

    ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングよりも刺激の少ないホワイトニング薬剤で少しずつ白くしていくので、効果が現れるのがゆっくりです。ゆっくり時間を掛けて白くすることで、歯の表面の荒れも抑えることができ、透明感のある自然な仕上がりになるのが特徴です。歯科医院でマウスピースの作成と薬剤の処方を受ければ、自分のタイミングでいつでもできます。オフィスホワイトニングと比べて色素の分解が細かくなるため、色戻りまでの期間が長いことも特徴の一つです。

    【特徴】

    • 自宅でホワイトニングができる
    • 色戻りがゆるやか
    • 毎日の継続したケアが必要
    • 白さを実感できるまでに時間がかかる
    • 1回のマウスピースの装着時間が長い

    サロンで行うホワイトニング

    ホワイトニングサロンやエステサロンでは、歯科医師が在籍していないので過酸化水素を使用する事ができないため、ポリリン酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウムなどを使用して歯本来の色味を取り戻すセルフホワイトニングが主流です。ポリリン酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムは、過酸化水素水と違い、歯の漂白効果はないものの歯の着色を分解する効果はあるため、歯の表面に付着した汚れ(着色)を取り除くという方法で、歯を本来の色に戻します。

    【特徴】

    • 低価格でセルフホワイトニングが気軽にできる。
    • 歯科衛生士がいないのでクリーニングは自分で歯磨きをする。
    • スタッフから説明を聞いたり手順のレクチャーがあり、施術は自分で行う。
    • 短い時間で効果を感じやすい。表面への汚れがおち、歯本来の色に戻すことができる。
    • 過酸化水素を使用していない。

    歯科医院とサロンのホワイトニングの違い

    使用できる薬剤の違い

    歯科医院とサロンで行うホワイトニングとの大きな違いは使用できる薬剤が異なるということです。歯科医院で行うホワイトニングでは、過酸化水素(尿素)が含まれる薬剤を使い、歯の表面だけでなく内部を漂白することにより「歯の本来の色以上の白さ」を目指します。サロンで行うホワイトニングでは、ポリリン酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどを使用し、歯の表面に付着した汚れ(着色)を取り除くという方法で、ホワイトニング効果は「歯を本来の色に戻す」範囲の白さとなります。

    「プロ」に任せるか「自分」で行うか

    歯科医院には歯科医師や歯科衛生士が在籍しているため全般的な口腔健康を評価し、適切なアフターケアのアドバイスを提供することができます。痛みやしみなどのトラブルにも歯科医師や歯科衛生士によって対応してもらえます。一方、ホワイトニングサロンは患者さまの口に触れる医療行為を一切行えない決まりのため、施術は自分で行う必要があります。その分、安価で気軽にセルフホワイトニングが可能ですが、専門的な歯科診断は受けられないため、お口の中の問題が見逃される可能性があります。

    目的や希望に合わせて選ぼう

    サロンでのホワイトニングは、着色汚れを取り除き、できるだけ低価格で歯を本来の色に戻したいという方にはオススメです。しかし、元の歯よりも白い歯を手に入れたいという場合は、歯科医院でのホワイトニングの方が効果を実感しやすいと思います。また、歯科医院であればお口の状態も合わせて包括的にプロに管理してもらえるのも大きなメリットですが、保険がきかないためサロンに比べて高価になりがちです。

    自分の歯をどのような色にしたいのか、どのくらいの価格で行いたいか、プロに任せたいか自分で行いたいのか、どのくらいの期間で行いたいか・・・などの希望をそれぞれの特徴と照らし合わせながら、その中から自分に合った最適な方法を選びましょう。

    まとめ

    ホワイトニングを行い綺麗な白い歯になることで、笑顔に自信が持てたり、相手にも良い印象を与えることができます。ホワイトニングを行う際は、歯科医院で行う場合とサロンで行うホワイトニングの特徴を理解して、目的に合わせて選ぶようにしましょう。

    ホワイトニングを行う際は、お口や歯が健康な状態で行うのがベストです。少しでも気になるお口の状態があれば一度歯科医院で診てもらう方が良いと思います。綺麗に・健康にお口の中を保つために、歯を白くすることも大切ですが、毎日のケアも忘れないようにしましょう。

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    ※現在ホームホワイトニングのみの取り扱いとなっております。

    記事監修 Dr.堀内 啓史
    堀内歯科医院
    院長 堀内 啓史